坂口正大先生の涙は何を物語っていたか。
単に愛弟子の浜中俊がダービージョッキーになった喜びだけではない。
順調に騎手としてのキャリアを築き上げながら、
ここ数年の苦しむ姿を見てきたからこそ、
余計にこみ上げてくるものがあったのだろう。
G1を勝つのは16年のマイルCS以来である。
そう、ミッキーアイルでの進路妨害が物議を醸しまくったあの一戦から、
ずっと彼の時計は止まったままだった。
デビューからトントン拍子で勝ちを積み重ね、
09年の菊花賞でG1初制覇。
その後は全国リーディングにも輝き、
コンスタントにG1勝ち鞍も積み重ねていった。
あくまで個人的な話だが、
外国人や地方出身の騎手が圧倒的に幅を利かせる環境において、
競馬学校卒騎手の貴重な成功例として、
同世代の川田将雅と並んで「JRAの至宝」と称していたほど。
16年は東京新聞杯で内ラチに接触しての落馬負傷もあり、
前述の通りラフプレーによる騎乗停止も重なった。
さらには翌年のフィリーズレビューでは、
これまた不注意としかいえないような斜行で再びペナルティ。
後に桜花賞を勝つレーヌミノルも降板させられるなど、関係者からの評価も急落。
G1級のお手馬は彼の元を離れ、昨年はとうとう中央重賞勝ちもゼロ。
いつしかG1開催日のウラ番組に顔を出すケースも増え、
昨年の夏は地元の小倉競馬でもまともに騎乗馬が集まらなかったほど。
せっかく出会った貴重な2歳の素質馬ヴェロックスも、
野路菊Sでの敗戦をもってあっさり手を離れることに。
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単に愛弟子の浜中俊がダービージョッキーになった喜びだけではない。
順調に騎手としてのキャリアを築き上げながら、
ここ数年の苦しむ姿を見てきたからこそ、
余計にこみ上げてくるものがあったのだろう。
G1を勝つのは16年のマイルCS以来である。
そう、ミッキーアイルでの進路妨害が物議を醸しまくったあの一戦から、
ずっと彼の時計は止まったままだった。
デビューからトントン拍子で勝ちを積み重ね、
09年の菊花賞でG1初制覇。
その後は全国リーディングにも輝き、
コンスタントにG1勝ち鞍も積み重ねていった。
あくまで個人的な話だが、
外国人や地方出身の騎手が圧倒的に幅を利かせる環境において、
競馬学校卒騎手の貴重な成功例として、
同世代の川田将雅と並んで「JRAの至宝」と称していたほど。
16年は東京新聞杯で内ラチに接触しての落馬負傷もあり、
前述の通りラフプレーによる騎乗停止も重なった。
さらには翌年のフィリーズレビューでは、
これまた不注意としかいえないような斜行で再びペナルティ。
後に桜花賞を勝つレーヌミノルも降板させられるなど、関係者からの評価も急落。
G1級のお手馬は彼の元を離れ、昨年はとうとう中央重賞勝ちもゼロ。
いつしかG1開催日のウラ番組に顔を出すケースも増え、
昨年の夏は地元の小倉競馬でもまともに騎乗馬が集まらなかったほど。
せっかく出会った貴重な2歳の素質馬ヴェロックスも、
野路菊Sでの敗戦をもってあっさり手を離れることに。
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