「人生、無事是名馬」

2006年創刊の雑談競馬ブログ。主に毎週のレースや好きな馬・ジョッキーについて。時に野球やドラクエについて熱弁。

タグ:日本ダービー2019

坂口正大先生の涙は何を物語っていたか。

単に愛弟子の浜中俊がダービージョッキーになった喜びだけではない。
順調に騎手としてのキャリアを築き上げながら、
ここ数年の苦しむ姿を見てきたからこそ、
余計にこみ上げてくるものがあったのだろう。

G1を勝つのは16年のマイルCS以来である。
そう、ミッキーアイルでの進路妨害が物議を醸しまくったあの一戦から、
ずっと彼の時計は止まったままだった。

デビューからトントン拍子で勝ちを積み重ね、
09年の菊花賞でG1初制覇。
その後は全国リーディングにも輝き、
コンスタントにG1勝ち鞍も積み重ねていった。
あくまで個人的な話だが、
外国人や地方出身の騎手が圧倒的に幅を利かせる環境において、
競馬学校卒騎手の貴重な成功例として、
同世代の川田将雅と並んで「JRAの至宝」と称していたほど。

16年は東京新聞杯で内ラチに接触しての落馬負傷もあり、
前述の通りラフプレーによる騎乗停止も重なった。
さらには翌年のフィリーズレビューでは、
これまた不注意としかいえないような斜行で再びペナルティ。
後に桜花賞を勝つレーヌミノルも降板させられるなど、関係者からの評価も急落。
G1級のお手馬は彼の元を離れ、昨年はとうとう中央重賞勝ちもゼロ。
いつしかG1開催日のウラ番組に顔を出すケースも増え、
昨年の夏は地元の小倉競馬でもまともに騎乗馬が集まらなかったほど。
せっかく出会った貴重な2歳の素質馬ヴェロックスも、
野路菊Sでの敗戦をもってあっさり手を離れることに。
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単勝12番人気、ロジャーバローズの大激走により波乱となった日本ダービー。
ヒモ荒れこそあれ9310円なんて単勝の配当は今まで記憶になく、
恐らくこれは歴代でも最高とかそれくらいの数字なのでは。
明日になればスポ紙のアラカルト記事でわかるはずw

圧倒的支持を集めたサートゥルナーリアの4着敗退も含め、
歴史的なアップセット発生といえるのではないでしょうか。

そんな番狂わせの決着を迎えながら、
まさかの馬連ゲットで大勝利を収めてしまった。

・ 11,200円ありがとうございます
190526_TKY11A
190526_TKY11B
190526_TKY11C

予想エントリでは何頭かに「△」を打ったものの、
発走時刻が近づくにつれ「いやもう大本線1点勝負でええか」と思いつつ、
どうしても頭から離れなかったロジャーバローズだけは買わないと後悔しそうと申し訳程度にポチ。
その結果、究極に無駄のない当たり馬券が完成した。
もしサートゥルナーリアが3着に残っていたら3連複まで取れたという(40倍そこそこ)。
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今ひとつ気持ちが盛り上がらない日本ダービーウィーク。
思った以上にルメール不在の精神的ダメージは大きかったようだ。
不動の主役サートゥルナーリアの背に彼がいないという虚無感。
残酷なまでのミルコ降板劇から始まったコンビが、
大正義路線を突き進むストーリーをぜひ見てみたかった。

代役が欧州の若手ダミアン・レーンというのにも抵抗はあった。
初来日でバッチリ日本の競馬に適応し、
結果も残している現状を思えば相応しいキャストだったのかもしれないが、
それまでのキャリアを考えると釈然としないものがあった。

それこそノーザンファームが本気の裏技を使って、
ライアン・ムーア級の助っ人でも呼べば「すげーwww」ってなったんだけどね。
まあ時期的にそんなのできるはずないよね。

とはいえこの乗り替わりが悪影響を及ぼすとは考えられない。
何しろ「超安全運転」で外を回りながらもヴェロックスらを退けた皐月賞が秀逸。
ずば抜けた強さを確信するパフォーマンスだった。
メンタル面でも安定している点が距離延長に対する不安も取り除いてくれるし、
鞍上もなまじ日本競馬へのなじみが薄い分、
日本ダービーの重みを過剰に意識することなく臨めてよいのかもしれないw

年明け初戦で皐月賞に出て勝つというスタイルを示した新時代の象徴的存在である。
「テン乗りでは日本ダービーは勝てない」のジンクスも過去のものとしてくれるだろう。
久々に現れた正統派ヒーローが無敗の二冠馬となって世界へと羽ばたく、
そんな結末を楽しみにしたい。
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「令和元年の日本ダービー、武豊騎手は誰に乗るの問題」は、
メイショウテンゲンとの新コンビ結成という形で結論が出ました。

いやー、とりあえずよかったですね騎乗馬が無事に見つかって。
しかもそれが長年の縁で結ばれたメイショウさんの馬だという。
初めてですよね?メイショウ勝負服で日本ダービーに出るユタカ氏。
時代の節目に相応しいことだと思います。

それと同時に、いつかは「終わり」を受け入れる必要もあるのだと考えています。
「武豊のいない日本ダービーなんて」という意見もごもっともですが、
今年のように騎乗馬の確保が危ぶまれる事態は今後も出てくるでしょうし、
不運にも本当にどうしようもない時が訪れる可能性も、
近年の動向からすると決して低くはありません。

日本ダービーと並ぶ国民的イベント有馬記念では、
すでに15年に騎乗馬がなく当日は阪神競馬場で騎乗ということがありました。
※ ローズキングダムの出走取消とかは除く

当時もそれなりに喪失感みたいなものはありましたが、
かといって有馬記念が盛り上がりに欠けたかと言われると決してそうではなく。
ライト層の「ねえ武豊は?」の声はきっと多かったと思いますがw
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アドマイヤマーズの快勝もどこかに吹き飛んでしまうような、
最悪のシナリオが待っていた。

ルメールが3週間の騎乗停止。
グランアレグリアと臨んだNHKマイルCの直線半ばで進路が狭くなり、
外のダノンチェイサーを強引に弾き出すような形となったため。
リアタイで見ていても「ああこれはアカンわ」と判断できるレベルのもので、
あとは処分がどれだけの期間になるかで採決を待っていたのだが。

勝てないどころか、これからG1シリーズが続くタイミングで痛恨のペナルティである。
ヴィクトリアマイルのノームコア、オークスのコントラチェックはまだしも、
無敗の皐月賞馬サートゥルナーリアと臨むはずだった日本ダービーがアウトになるとは。

本来なら2週間の騎乗停止に該当する進路妨害だったのだが、
3月にも同等の制裁を受けていたのが「短期間での云々」に引っかかってしまっての加重制裁。
桜花賞→皐月賞→天皇賞を続けざまに制し、
まさに無双状態だったところで強烈な「揺り戻し」が来てしまった。

かつての岩田騎手がそうだったように、
常勝を義務付けられたジョッキーは窮地に陥ると、
どうしてもああいうラフプレーに頼らざるを得なくなるのだろうか。
やむを得ない側面もあるとはいえ、
有力馬を多く抱えるトップジョッキーがこういう形で戦線を離れるのは、
毎度のことながら残念で仕方がない。
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ホープフルS以来のぶっつけという新時代のローテで、
圧倒的1番人気に応えたサートゥルナーリア
雑談エントリにも書いた通り、
単勝1倍台の支持に応えての勝利はディープインパクト以来14年ぶりで、
同じく無敗での皐月賞制覇もそれ以来ということに。

ドゥラメンテやオルフェーヴルとは違い、
最初から堂々とクラシック戦線の主役を担う形で次は日本ダービーへ。
よほどのことがない限り二冠達成の可能性は高いと思うし、
秋には「三冠?何それ??」な顔して渡仏してほしい。
とにかく無事にこの後も。
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