「逃げ」がテーマとなった札幌2歳S。
デビュー戦で先手を取ったタガノアシュラは、
控える競馬で見せ場なく終了。
重賞の舞台で初めて馬群の中に入る形になっては、
まともに能力を発揮しろというのも難しい話である。
意図的に控えたのかどうかはわからないが、
戦前に危惧した点がまともに裏目に出てしまう結果となってしまった。


逆にクローバー賞でショッキングな敗戦を喫したトラストは、
あれで無理に引っ張りこんでも現状では良さは出ないということを再認識したのだろう。
今回は好発を切るやいなやハナを奪い、そのまま逃げ切り勝ち。
前走で過剰気味だった人気も落ち着き、
後続のマークも多少は緩んだことも大きかったことだろう。
あらゆる面で前走のガマンが実を結んだ結果。

さて、この勝利で賞金加算に成功し今後への展望が大きく開けたトラスト。
当初は英国ダービーなんて話もあったが、目標は現実的な路線へスライド。
今後は中央・栗東の中村厩舎へ移籍し、日本ダービーを目指すとのこと。
うん、まあそれでいいんじゃないかな。
総帥も英国どうこう言う前に日本ダービーもまだ勝ってないんだし。

難しいのは今後の戦い方。
あくまで先手を主張するのか、改めて好位策の習得を目指すのか。
ローテにゆとりがあるうちは、
意地でも引っ張り込んで控える競馬を教えてもいい気がする。
それでいくつか星を落とすことがあっても、それは投資のうちということで。