◇東京11R 天皇賞
■レース結果(netkeiba)
予想エントリ:【天皇賞予想】◎ドリームジャーニー
伝統と格式の天皇賞で、新しく生まれたGI馬。
その名はカンパニー。
「Company」といえば【会社】という和訳が真っ先に思いつくが、
個人的にはあえて他の意味で解釈したい。
ちょっと昔話になります。
我ながら懐古主義者だなと思う。
あれは04年の菊花賞。
世代最強馬キングカメハメハが不在で、
混戦と言われたメンバーの中にカンパニーはいた。
これがGI初挑戦。
やがて中距離で抜群の切れ味を発揮するようになるのだが、
初めての大舞台は以外にも淀の長丁場だった。
結果は9着だったが、
ラジオたんぱ賞2着から臨む不気味な穴馬として、
十分に存在感を放っていた。
当時、私の周辺ではちょっとした競馬ブームが起こっており、
この菊花賞の予想も相当に盛り上がった。
「おもしろいのはカンパニー」みたいな感じでよく話題にも上がっていた。
そのおかげで、菊が終わった後も、
「何だか気になる馬」として認知されることとなった。
それでも別に、当時はさほど特別な存在ではなかった。
その後、京阪杯で32.8秒の上がりを使って2着に入ったところから、
どうやらけっこう強いということがわかってきた。
中山記念でもバランスオブゲームの2着。
2番人気でマイラーズCに出走した頃には、
「おれたちのカンパニーがここまで強くなった!」という誇りを感じつつあった。
単勝11番人気だった安田記念でも、この馬から馬券を買った。
アサクサデンエンに力の差を見せつけられたとはいえ、
5着と大健闘し秋の活躍が楽しみになった。
そして京阪杯で遅まきながら重賞初制覇。
来るべき時が訪れたことをとても喜ばしく思った。
しかし、「おれたちのカンパニー」であった時代は一旦ここで終わりを迎えたように思う。
ともに競馬場へ足を運んだ友人たちは、
それぞれの勤務先へと散らばり、戦場に残ったのは自分ひとり。
それからというものは、
道悪をまったく苦にせず勝った大阪杯を見ても、
休み明けながら大外をぶち抜いた関屋記念を見ても、
当時と同じ情熱を持ち続けることはできなくなっていた。
やがて薄れゆく思いとともに、
カンパニーもピークアウトしていくものだと思っていた。
ところが彼は衰えるどころか、
歳を重ねるごとにたくましさを増していった。
横山典弘とのコンビ結成を契機に、
なんと先行策まで身につけてしまう躍進ぶり。
8歳の秋を迎えても元気いっぱいで、毎日王冠でウオッカを撃破。
そして、その勢いに乗じてついにGIのタイトルを獲得してしまった。
5年前には想像できなかった晴れ姿が、
10万人の大観衆の前で誇らしげに映った。
これでカンパニーは恐らく種牡馬になれる。
その血脈を後世に残す権利を獲得したことで、
彼の仔が再びターフを駆ける日がやって来る。
若き日のカンパニーを共に叱咤激励した仲間たちと、
競馬場に行くことはもう二度とないとだろう。
だが、カンパニーの血が後世に残る限り、
当時の懐かしい日々もまた、
色あせることなく記憶に残り続けると思っている。
私は「カンパニー」を【仲間】と訳す。
彼の名が長く競馬史に伝えられるように、
私も仲間たちとのつながりがいつまでも続いていくことを願う。
■レース結果(netkeiba)
予想エントリ:【天皇賞予想】◎ドリームジャーニー
伝統と格式の天皇賞で、新しく生まれたGI馬。
その名はカンパニー。
「Company」といえば【会社】という和訳が真っ先に思いつくが、
個人的にはあえて他の意味で解釈したい。
ちょっと昔話になります。
我ながら懐古主義者だなと思う。
あれは04年の菊花賞。
世代最強馬キングカメハメハが不在で、
混戦と言われたメンバーの中にカンパニーはいた。
これがGI初挑戦。
やがて中距離で抜群の切れ味を発揮するようになるのだが、
初めての大舞台は以外にも淀の長丁場だった。
結果は9着だったが、
ラジオたんぱ賞2着から臨む不気味な穴馬として、
十分に存在感を放っていた。
当時、私の周辺ではちょっとした競馬ブームが起こっており、
この菊花賞の予想も相当に盛り上がった。
「おもしろいのはカンパニー」みたいな感じでよく話題にも上がっていた。
そのおかげで、菊が終わった後も、
「何だか気になる馬」として認知されることとなった。
それでも別に、当時はさほど特別な存在ではなかった。
その後、京阪杯で32.8秒の上がりを使って2着に入ったところから、
どうやらけっこう強いということがわかってきた。
中山記念でもバランスオブゲームの2着。
2番人気でマイラーズCに出走した頃には、
「おれたちのカンパニーがここまで強くなった!」という誇りを感じつつあった。
単勝11番人気だった安田記念でも、この馬から馬券を買った。
アサクサデンエンに力の差を見せつけられたとはいえ、
5着と大健闘し秋の活躍が楽しみになった。
そして京阪杯で遅まきながら重賞初制覇。
来るべき時が訪れたことをとても喜ばしく思った。
しかし、「おれたちのカンパニー」であった時代は一旦ここで終わりを迎えたように思う。
ともに競馬場へ足を運んだ友人たちは、
それぞれの勤務先へと散らばり、戦場に残ったのは自分ひとり。
それからというものは、
道悪をまったく苦にせず勝った大阪杯を見ても、
休み明けながら大外をぶち抜いた関屋記念を見ても、
当時と同じ情熱を持ち続けることはできなくなっていた。
やがて薄れゆく思いとともに、
カンパニーもピークアウトしていくものだと思っていた。
ところが彼は衰えるどころか、
歳を重ねるごとにたくましさを増していった。
横山典弘とのコンビ結成を契機に、
なんと先行策まで身につけてしまう躍進ぶり。
8歳の秋を迎えても元気いっぱいで、毎日王冠でウオッカを撃破。
そして、その勢いに乗じてついにGIのタイトルを獲得してしまった。
5年前には想像できなかった晴れ姿が、
10万人の大観衆の前で誇らしげに映った。
これでカンパニーは恐らく種牡馬になれる。
その血脈を後世に残す権利を獲得したことで、
彼の仔が再びターフを駆ける日がやって来る。
若き日のカンパニーを共に叱咤激励した仲間たちと、
競馬場に行くことはもう二度とないとだろう。
だが、カンパニーの血が後世に残る限り、
当時の懐かしい日々もまた、
色あせることなく記憶に残り続けると思っている。
私は「カンパニー」を【仲間】と訳す。
彼の名が長く競馬史に伝えられるように、
私も仲間たちとのつながりがいつまでも続いていくことを願う。
コメント
コメント一覧 (3)
私も昔からカンパニーが好きで、京阪杯に勝った時に
ああ、ようやく、いやむしろやっぱり。という気持ちが強かったです。不思議なもので、あまりにもメジャーになってしまうと あの”自分たちの”という気持ちが薄らいで普通の一流重賞馬として扱うようになりますよね。昨年は本命級に考えていましたが 今年はさすがに8歳では。という感じでしたがとんでもなかったですね。 ほんとすごい馬です。種牡馬としては競走馬のピークが長い馬 となるのでしょうか。それともカンパニーの基本能力がやたらと高すぎたけども今までが運がなかっただけなのか 期待ですね。
こんばんは。コメントありがとうございます。
このような個人的思い入ればかりを書きなぐった天皇賞回顧録に共感を抱き、
感想を寄せてくださったことに感謝いたします。
anusunさんのコメントを読んでいると、
一頭の競走馬に対して、
いろんな人が様々な気持ちで接しているということを改めて感じました。
それも競馬の魅力のひとつだなと。
買ってしまう馬 とかがあるんだと思うんですよね。
だからこういう回顧は大好きです。