ソーヴァリアントが抜群の手応えで直線に向き、誰もが「勝った」と思ったその瞬間..大外から凄まじい勢いで末脚を繰り出してきたのがアサマノイタズラだった。
「菊花賞の権利が取れれば」と無欲の後方待機策を選んだのがドンピシャ。前走まで手綱を取っていた嶋田純次から乗り替わった田辺裕信らしい、大胆かつ自然体の競馬が実を結んだ。

春にもスプリングSでヴィクティファルスの2着があったように、重賞でも勝ち負けできる実力はあった馬。今回は何もかもがうまくハマった感があるが、今後も息の長い活躍が期待できそう。


ソーヴァリアントとしては完全に勝ちパターンに持ち込んだところで強襲に遭ってしまった形。それでも夏に条件戦を圧勝してきた実力は見せられたと思うし、今回一番強い競馬をしたのもこの馬。こちらも今後が楽しみ。

将来性という意味では、休み明けながら3着にまとめたオーソクレースもますます期待が高まった。2歳戦から高いレベルで活躍していたが、キャサリーンパーの血統傾向を考えれば本格化はこれから。今回は完敗だったが、むしろ将来に向けて期待は膨らんだ。

格上挑戦ながら4着に踏ん張ったカレンルシェルブルは6月に初勝利を挙げたばかりながらこの善戦ぶり。どんどん良くなっていきそう。

何か同じことばかり書いてますねw

一方ルペルカーリアは相変わらず気性の課題が残る。夏を経ても改善の兆しはなく、今回のように外枠から壁を作れないとガッツリ引っ掛かってしまう。距離を縮めるか、気性面の成長を待つか..コンスタントに走れるのはもう少し先になりそうだ。

問題はタイトルホルダー。本来、先行馬はロスなく立ち回れるはずが、引っかかり気味に出てきた他馬がフタをする形になってしまい3角から外に出すタイミングが一切なかった。
直線に入ってからも先行馬が早々に脚を失くしてしまったことで間を割るスペースもなく、なす術なく撃沈。横山武史にとっても悔しい結果となったが、果たしてどこかでこの最悪のシナリオを回避するタイミングがあっただろうか..馬券を買っていた人からすれば割り切れないかもしれないが、「仕方がない」というしかなかったのでは。



さて、菊花賞に向けてという話になるが、そもそも阪神3000mという条件がどう作用するか..例年よりスタミナが問われる条件だけに、いつも以上に判断が難しい。
このメンバーの中ならオーソクレースの底力に期待したくなりますが、何となく出なさそうな気がしますねw