ルメールとミルコの「2強時代」は終わってしまうのだろうか。
これは何もモレイラが近い将来JRA移籍に再チャレンジしてという話ではなく、
ここ最近の活躍ぶりから「ルメール1強」の時代が訪れつつあるのではということ。

2人揃ってJRAに移籍してきた当初は、
「堅実さならルメール、勝負強さならミルコ」といった前評判そのままに、
昨年はリーディングをルメールが制し、
ミルコは秋のG1で4勝するだけでなく3着以内をずーっとキープするなど、
それぞれがそれぞれの強みを発揮し存在感を並び立たせていた。

しかしこの秋になって、両者の「光と影」がくっきりと分かれつつある。
ルメールが秋華賞、菊花賞を制したほか、
この2ヶ月で重賞を9勝(は?)しているのに対し、
ミルコは夏以降の重賞勝ちがない。
※ ルヴァンスレーヴでJDDや南部杯を勝っているものの

昨日の菊花賞などまさにそれを象徴する結末で、
先に抜け出したミルコのエタリオウを、
ゴール前で計ったようにルメールのフィエールマンが差し切った。

勝利数でも今季序盤はミルコがリードしていた記憶があるが、
気がついてみればルメールが169勝を挙げているのに対しミルコは126勝と、
ワンサイドの様相を呈してきている。
※ ミルコだって3位の戸崎騎手を大きく引き離しているけれど


かつては「2強」と呼ばれていたはずが、気がつけば..のパターンといえば、
社台ファームとノーザンファームの力関係によく似ている気がする。
元々は「ミルコ=社台ファーム」が優勢だったのが、
「ルメール=ノーザンファーム」にひっくり返されたのも同じといえば同じ。

少し余談を挟んでしまったが、
今週もこの2人によるバトルが繰り広げられる。
ミルコがこのまま2番手に甘んじてしまわないためにも、
スワーヴリチャードで何としても天皇賞を取りたい。
そしてそこに立ちはだかるのがルメールのレイデオロ。
ただでさえこの2頭の再戦を楽しみにしていたところで、
ジョッキーの境遇も重なってますますワクワクが高まってきた。

そろそろルメールも揺り戻しがくるかなというタイミングだが、
この男は昨年もヴィクトリアマイルからオークス、日本ダービーとG1で3連勝を決めており、
そう簡単にいい流れを手放すとは思えない。
何が「堅実さならルメール」だw

2人の外国人チャンピオンジョッキーによる至高の争いを堪能せよ。