我ながらいいネタフリだったと感心しているw

菊花賞は7番人気の伏兵フィエールマン。
春のクラシックには縁のなかった遅咲きの大器が、
秋の京都で最後の一冠を制することになった。
ハナ差の2着に善戦界の超新星エタリオウ。
そして3着には武豊騎手のユーキャンスマイルが人気薄ながらも食らいついた。

1番人気のブラストワンピースも末脚を伸ばしたものの4着まで。
その後にグローリーヴェイズが続いた。

皐月賞馬エポカドーロは好位を追走するも失速し8着。
スローペースで逃げたジェネラーレウーノも9着に終わった。

という雑感から始めるパターン。


● まさにノーザンファームの「二の矢」が狙い撃ちに大成功
戦前のテーマとして掲げていた通り、
ノーザンファームが春に無理をさせなかった組が思惑通り秋に大仕事をやってのけた。
フィエールマンが新馬勝ちを収めたのは今年の1月28日。
最近の流れではもうこの時点で皐月賞や日本ダービーに間に合わせるのは厳しい。
この馬の場合は1戦ごとの消耗が激しいタイプのようで、
2戦目が4月の山藤賞というのんびりローテ。
そして3戦目のラジオNIKKEI賞で2着に入り賞金加算に成功すると、
余計なトライアルは挟まずに本番直行。
もうヘンテコローテも予定通りであるのなら、
この優秀な外厩施設をもってすれば全く問題ないですね。

ディープインパクト産駒がこうしてじっくり力をつけてG1を制した意義も大きい。
過去の活躍した産駒のパターンでいえば、
3歳春にキャリアのピークを迎え、
その後は不振や故障に泣く例が多く、
血統の成長力に疑問を呈されていただけに、
そのレッテルを剥がすだけの十分なインパクトがあったように思う。

裏街道でこっそりと力を蓄え、一気にスターダムへと駆け上がったフィエールマン。
次のレースはどこで見られるのだろう。
うかつに底を見せるよりはここで引っ込めて休ませた方がかえってロマンがあっていいかもw


● エタリオウの敗因はミルコの焦りか
エタリオウとミルコも下手な競馬はしていない。
むしろスローペースを察知して早めにポジションを上げた判断と操縦力は見事。
ただ、勝負どころでミルコの焦りが出たか、少し先頭に立つのは早かったように思う。
飛ぶ鳥を落とす勢いで勝ちまくるルメールに対し、
この秋はまだG1のみならず重賞勝ちのない現状がそうさせたのだろうか。

やられっぱなしで終わるわけにはいかない。
来週はまたこの2人が激突する天皇賞がリベンジの機会になる。


● ステイヤー色の濃いユーキャンスマイルの健闘が示すもの
母父ダンスインザダークの影響が強いのか、
ユーキャンスマイルからは重厚なステイヤー色が感じられる。
何となくフォゲッタブルを思い出すような。
そんな彼が健闘できたのは、
この時計がかかる馬場とスローペースのおかげだったのでは。
もし高速決着になっていればひとたまりもなかっただろうし、
じっくり構えてジリジリと脚を伸ばす形がハマった印象。
秋のG1で銅メダルを連発する武豊騎手のコース取りも巧みでした。


● 大外枠ながら5着にまで追い込んだグローリーヴェイズのポテンシャル
先が楽しみになったのはグローリーヴェイズ
大外枠からのスタートで位置取りが悪くなりながら、外を回って5着まで追い込んできた。
これは来年が楽しみなポテンシャル。さすがメジロの血。
ローテ的に冬場も使うことになるだろうし、そのへんなら勝ち負けでしょう。


● 以下ひとことメモ
・ 4着 ブラストワンピース
血統はともかく、あの筋骨隆々な馬体がステイヤーに見えない。
融通の利きづらい脚質的にも長丁場はしんどいと思っていたので、
4着でもむしろここまで頑張ったかという印象。
ワンターンの中距離戦で小細工なしで追い込むのが性に合ってそう。

・ 6着 タイムフライヤー
一瞬この馬がやったかとw それくらいの見せ場はあった。
こちらもユーキャンスマイル同様、この条件が良かった。
しかし血統的にはダート転向が再起の近道なのだが、
このレースをしてしまうと決断は遅れるだろうな。

・ 8着 エポカドーロ
だいたい想像通りの負け方で安心した。
それでも、不安を抱えながらも逃げずに菊花賞に挑んだその姿勢は良い。

・ 9着 ジェネラーレウーノ
結果的にスローに落としすぎただろうか。
メイショウテッコンやアイトーンなど、
本来ハナ争いを演じるはずの同型がスタートを失敗したのも痛かった。
先に行く馬を囮にできればよかったのだが、ばっちり目標にされてしまった。

・ 18着 オウケンムーン
父仔制覇を目指した我が戦友は大きく離されてのシンガリ負け。
出負けから終始後方を追走しており、
このレベルの相手だと歯が立たないことを悟らされる結果に。



まあしかしノーザンファームもすごいしルメールもすごい。
来週も勢いはそのままに、という流れでよろしくお願いします。
いよいよ天皇賞。