今から鶏そぼろについて語りますけど聞いてもらえますか。
おいしいですよね、鶏そぼろ。
炒り卵とセットで休日のお昼ごはんやおべんとうに丼としても使えるし、
冷蔵庫に入れておけばちょっとしたごはんのおかずにもなる。
先発でも中継ぎでも使いたくなる、牧田和久のような存在。

それが鶏そぼろである。

作り方も簡単。
例によって白ごはんドットコムのレシピに倣って作るわけだが、
フライパンにひき肉と調味料一式を入れてひと通り混ぜて火を入れながらまた混ぜて、
火が通ったら汁気を飛ばしてはいできあがり。

・ 甘辛くておいしいのである
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何の特能もいらずに、
これだけおいしい鶏そぼろができるなんてすばらしい。
失敗ルートもまず思い当たらないし。


ところが落とし穴が待ち受けていた。
ある時、同じ行程で作業を進めていたら、
どうもひき肉を混ぜているうちに「ダマ」になっていくのである。
ダマはまずいよダマは..!
ゴロゴロした食感もNGなら味の染み渡り具合もイマイチだし、
それに何よりも見た目が美しくない。

なぜだ、前回と同じやり方だというのに。なぜだ!

そんな経験を実は二度三度ほどくり返した。
さまざまな検証を経て、得た教訓は2つ。

<その1:冷凍はNG>
「いつでも作れるようにミンチ冷凍したろ!」の発想が間違っていた。
解凍するときに出る水分が、
混ぜているうちに周囲の肉を巻き込んでダマ化してしまう。
混ぜれば混ぜるほど肥大化するダマ。悲劇である。

<その2:ムネ肉はNG>
「安く作れるようにムネ肉で作ったろ!」の発想が間違っていた。
どうも脂身の少ないムネ肉はダマになりやすいらしく、
混ぜれば混ぜるほど(以下同文

モモ肉で、なおかつ冷凍せずに。
鶏そぼろ道は奥が深いのである。



料理を始めてから、
「野球や競馬と違って勝った負けた当たったハズレたもない料理は平和だ」と、
その優しい世界のありがたさを実感していたのだが、
実は料理にも失敗という屈辱があったことを思い知らされた。

だからこそ、思い通りおいしく作れた時の喜びもひとしおなんですけどね。

・ 野田ホーローの器に入れるとなおよさげ
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