一日が経っても失せることのない勝利の余韻とは心地よいものだ。
朝からスポ紙の記事をインターネットで読みあさり、
恒例の「一夜明け馬房でくつろぐ様子」の記事を見届けるまでがワンセット。
馬のがんばりだけでなく、幸さんの騎乗を称えるものも見られて顔がにやける。

本当にいいレースでした。生涯、忘れえぬものになった。

● 2018年5月13日/東京11R:ヴィクトリアマイル
□ レース結果 (netkeiba.com)
予想エントリ:【予想■ヴィクトリアマイル】再挑戦は◎ジュールポレールと共に

ゴール前、3頭の激戦を制して◎ジュールポレールがG1初勝利。
重賞勝ちのタイトルがなく、昨年と同じく3着争いが限界と見られたか、
単勝8番人気の低評価に甘んじていたが、
前で粘るレッドアヴァンセを捕え、
追いすがるリスグラシューをわずかに退けたところがゴール。
マイル王サダムパテックの妹として、
早くから期待されていた素質馬が、
大事に大事に育てられた成果が最高の形で実を結んだ。


● まさに人馬一体、強い絆で結ばれたコンビが大舞台で輝く
ジュールポレールと幸さんは、
駆け出しの頃から強い絆で結ばれている。
初勝利を挙げた直後、
一度だけ武豊騎手に乗り替わっているが、
このレースで敗れて再び幸さんに手が戻り、
連勝が始まって以降はずっと継続してコンビを組み続けている。

ユタカ氏に乗り替わったレースは今もハッキリ覚えていて、
「せっかく未勝利を勝ったのに取られるいつものパターン」と嘆いたものだが、
そのレースを勝ったのが幸さん騎乗のプリメラアスールだったというアツい展開。
もしここが違う結果になっていたとしたら、
人馬の運命も異なる道を歩んでいたかもしれない。

16年夏の小倉、都井岬特別のできごとである。

良血馬ゆえ、その後も乗り替わりの不安は常に頭をよぎりながらも、
G2→G1とステップアップし、
そしてついにこの日がやってきた。
鞍上は「馬のジャマをしないように」といつも通り謙虚に振り返ったが、
操縦性の高さを熟知した騎乗ぶりが秀逸。
狙っていた位置よりも一列後ろになったが、
雨で傷み始めたインコースを避けるために早めに外の進路を確保。
「後ろを警戒していた」というように、
スパートもギリギリまで待った上でのタイミングだった。

するとレッドアヴァンセの粘りに冷や汗をかくことになったのだがw

幸さんのように、
いきなりポンと強い馬を任される立場にないジョッキーからすれば、
こうして成長段階からじっくり力をつけていく過程を経るのが、
自ずと頂点に通じる唯一の道になる。
そういう意味ではジュールポレールとのコンビはまさに理想形。
縁浅からぬ西園厩舎のオファーに応えられたというのも、
喜びは格別なものではないだろうか。

● もしスティルインラブの時代にこのレースが創設されていれば..
幸さんが東京競馬場でG1を勝つのは、
03年のオークス以来15年ぶりのこと。
ウイニングランも、派手なアクションはなくゆったりと引き上げてくるだけ。
いかにも彼らしいなと感じながら見ていると、
ふと「スティルインラブの時代にこのレースがあれば」と惜しい気分になった。

当時は実績を重ねた古馬の牝馬は牡馬とのエンカウントが強制される時代で、
明け4歳初戦にタップダンスシチーの君臨する金鯱賞に出走というのは、
今から思えば完全なる罰ゲームである。
しかもグレード別定で57kgとかじゃなかったっけ..
さらにはハンデ58kgで北九州記念出走とか迷走に迷走を重ねた結果が、
キャリア後半の大きな傷になってしまったが、
もしあの時に路線が整備されていたら、
あそこまで歯車が狂ってしまうことはなかったのではないだろうか。

などと。

● そしてそして馬券も大的中ありがとうございます
「過去問は解けるが..」と嘆き続けてきた歴史にもピリオド。
ようやく狙い通りの大的中ありがとうございます。

・ 買い目も美しい
180513_TKY11A
180513_TKY11B
180513_TKY11C
180513_TKY11D
180513_TKY11E

当初はレッドアヴァンセ軸のパターンも持っておくつもりだったが、
もうそういうの考えるのやめようぜと自問自答した結果、
投資金額も絞れて最高の形に。

もちろん、幸さん案件という情も絡んでの勝利で、
理詰めだけでここまでの成果は得られなかったとは思うが、
「ジュールポレールはここ向き」という見立てがそもそもできなければ、
せいぜい非公式馬券がちょろっと当たる程度のことしかなかっただろう。

よかったよかった。
【回収:21,880円/投資:3,500円】

● その他ひとことメモ
・ 2着 △リスグラシュー
武豊騎手をして「枠の差」は負け惜しみでもなんでもなく事実。
その運の無さが四度目のG1銀メダルに集約されている。
決して向いているとは思えないマイル戦の瞬発力勝負でもここまで善戦できる、
その頑張りはどこかで報われてほしいものだ。

・ 3着 △レッドアヴァンセ
こちらも非常にヴィクトリアマイルらしいキャラによる善戦。
余談ながら4-6絡みの馬券が妙に売れているのが気になった。
馬連とか55倍しかついてないし。
3連複取った人でも「思ったより安い」という意見を見かけた。わかる。

・ 4着 △アエロリット
先日も書いたがまともに予想してたらこの馬にたどり着いていたはず。
少しの雨もむしろ好都合かと思ったが、
外3番手でやや行きたがるという序盤のロスが粘りを欠く原因となったか。

・ 5着 ×ミスパンテール
連勝中だったが相手関係や展開に恵まれてのもので、
そこまで高く評価していなかったので個人的には妥当な結果と見ている。
特に今回は「思わぬ逃げの後」という、
やらかしがちなターンでもあったわけで。

・ 6着 △レッツゴードンキ
内枠でもアカンものはアカンw 三度目の正直ならず。
リピーターが強いレースということは、
逆にダメな馬はとことん合わないということも言えそう。
スマートレイアーやルージュバック、クイーンズリングもそうだった。

・ 7着 ×ソウルスターリング
昨年の今ごろのオーラはどこへ..
このままではワンアンドオンリー路線かもしれない。

・ 8着 △アドマイヤリード
何となく脚を使えないまま終了。
雨が足りなかっただろうかw

デンコウアンジュやカワキタエンカあたりのドカンも警戒していたけど、
上位はおおむね順調な入線でした。



このレースに関してはもう書きたいことがありすぎて、
想いが次々にあふれ出て来る感覚だった。
ついこないだ緩筆宣言したばかりだというのが皮肉なもんである。

でも、「書きたい」という衝動のためにブログは存在しているのだし、
ぜひまたこんなウキウキな自分に会いたいと思った。