ここ数年、マジメに秋華賞と菊花賞の馬券を買っていない。
その理由は何だろなあ、
桜花賞や日本ダービーは張り切って買ってるのになあと考えてみたところ、
夏に力を蓄えてきた勢の判断が難しすぎてお手上げ状態なんだろうという、
一応の結論にたどり着いた。

うむ、難しいよね。
古馬相手に1000万下を勝ってきた馬が強そうに見えて仕方がない。
牡馬でも牝馬でも。
実際、過去にティコティコタックとかデルタブルースとかが、
そのパターンで波乱を演出した歴史もある。
こういうのって春にはまずないじゃないですか。

今年のメンバーでいえばそれこそリカビトスとか、
6月の時点で古馬を負かしている無敗のダークホースと聞いただけで、
ノーマークにはできない恐怖感がある。

なかなかそれが上位に食い込んでくるケースって少ないんですけどねw


● 実績と勢いを兼備するディアドラ、運も味方にラストの一冠を手に
その点、ディアドラには「どちらも兼ね備えている強さ」がある。
春の時点で桜花賞やオークスで善戦するなど世代上位の力を裏付けており、
なおかつ賞金が不十分のため夏の札幌で始動し、
古馬を相手に1000万下特別を勝ち上がり、
なおかつトライアル紫苑Sを制する勢いもあった。

参考エントリ: ■ラヴィエベールとの一騎打ち制したディアドラ、秋華賞に弾み (2017年8月16日更新)

岩田騎手はファンディーナに乗ることになり、
さらにアドマイヤミヤビの回避によってルメールが回ってくるなどツキもあった。
重馬場を苦にしない分、天候にも恵まれたし、
カワキタエンカが飛ばしてくれたおかげで展開も向いた。

色々な幸運も噛み合って、見事に仕留めた最後の一冠。
ハイレベル世代でタイトルを獲得したことは大きな勲章と言えるでしょう。
それからハービンジャー産駒の牝馬がG1を取った意義も大きい。
サンデーサイレンスの血を薄める役割を担うためには、
牝系に入って血を残していくことが重要視されることになるはず。
モズカッチャンも成功例だし、
これからフィリーサイヤーとして機能すれば社台さんからすればありがたいのでは。



あとは簡単に。

・ 2着 リスグラシュー
これで3度目のG1銀メダル。
昨年から王道を走り続けて、
なおかつ崩れずコンスタントに走り続けられるのは立派の一言。
次はエリザベス女王杯だとか。
強い古馬が揃うが、一角崩しなるか。

・ 3着 モズカッチャン
ハイペースを早めに動いて勝負。
最後は甘くなったが、この馬のしぶとさを活かすならあの形がベスト。
4角では「ミルコやりおった」と思いました。

・ 4着 ラビットラン
和田騎手は残念ながら勝てず。
バックストレッチでムチが入った時はどれだけ大敗するのかと思ったけど、
いつの間にか伸びてきて掲示板は確保。
上がりの速い競馬の方がいいんでしょうかね。

・ 5着 カワキタエンカ
ぐいぐい速いペースで粘るパターンが確立されてきた。
G1には欠かせない存在。ありがたい。

・ 6着 ブラックオニキス
最後にちょろっといい脚を使ってる。
紫苑Sも全くの人気薄で4着。毎回よくがんばってる。

・ 7着 アエロリット
最終的に1番人気はこの馬だったが、ちょっと行きっぷりが良すぎた。
速いペースに耐えきれず最後は脱落。
「逃げた次のレース」の難しさは健在なり。

・ 13着 ファンディーナ
果敢に2番手を確保するも、4角で手応えがなくなり早々に失速。
ローズSを叩いた効果に期待されたが、
展開や馬場適性以前の問題と感じる負け方である。
立て直しは利くのだろうか。

・ 15着 ハローユニコーン
この馬のために京都に乗りに来る田辺騎手はえらい。



華やかだった2017年の3歳牝馬戦線もこれで終了。
ソウルスターリング、ミスエルテとフランケル産駒が話題の中心となり、
リスグラシューとアドマイヤミヤビが台頭。
年明けデビューのファンディーナは何と皐月賞へ挑戦した。
距離延長で人気を落としていたレーヌミノルが桜花賞を勝ち、
オークスではソウルスターリングが雪辱。
その間にはアエロリットが牡馬を破ってNHKマイルCも勝った。
夏を越えてローズSでは新星ラビットランが登場し、そして最後はディアドラ。
最後まで話題には事欠きませんでした。

エリザベス女王杯、そして来年のヴィクトリアマイルと、
またタイトルを競い合う機会はたくさん残されています。
次の主役は誰でしょうか。