昨日も書いた通り、ハービンジャー産駒との相性を占う菊花賞である。
初年度から結果を残す馬が現れれば、
ダンスインザダークのように激走馬を次々に輩出する可能性も出てくる。

意外なことに、2歳夏から次々と勝ち上がりを果たしたハービンジャー産駒たち。
だが2勝目を挙げOP入りする馬がなかなか現れず、
春のクラシックに間に合ったのはベルーフのみ。
阪神ジュベナイルFで人気を裏切ったロカは未だに500万下級にいるし、
未勝利戦を圧勝し話題になったクラージュシチーは早くしてその命を落とすことに..
サンデーサイレンス系の血を薄める使命を背負いながら、
決して順風満帆とはいえないのが現状である。
だからこそ、本領発揮の場であるはずの長丁場で存在感を示したいところ。

距離適性はともかくとして、心配なのが高速馬場への適性。
昨年トーホウジャッカルが3:01.0をマークしたように、
良馬場であればとんでもない時計が出る舞台である。
欧州からの輸入種牡馬にそれをこなす素地があるかは怪しいところだが、
祖父デインヒルは高速決着に強い種牡馬だった点に望みを託す。
2000m前後では歯が立たなくとも、長距離戦なら時計勝負でも何とかならないか。

期待を寄せるのはスティーグリッツ。
春のクラシックとは無縁だったが、徐々に力を蓄えてきた上がり馬。
九十九里特別から臨む「デルタブルース流」で勢力図を塗り替える。
正直なところ前走もそこまでインパクトが強い勝ち方ではなかったが、
他の有力どころもそれぞれ弱点を抱えているこのメンバーならどうにかこうにか。
単勝10倍前後で4番人気というのも売れ過ぎな気はしているが、
メンバーを見渡せば仕方がないのかもしれない。
軽く単勝を持ちながら、勝負の行方を見守ろうと思う。



前売段階で単勝1番人気はリアファル。
ダートから芝へ転向して準OP→神戸新聞杯と連勝。
逃げには拘らない脚質ではあるが、
今回はバッチリ標的にされてしまうのがどうか。
こちらも高速馬場への対応力も未知数。

リアルスティールはやはり距離が心配。
ここを勝てるのであれば、そもそも神戸新聞杯でもいい脚を使えているはず。
距離の限界あるいは成長度が案外な印象を受けた。
ディープインパクト産駒ではまだサトノラーゼンを上に見たい。

本当ならマッサビエルも高い評価をしたいところだった。
しかし神戸新聞杯も負けっぷりがあまりにも酷すぎて、叩き一変を望むのは難しそう。