木曜の読売×阪神は長野久義のサヨナラ本塁打で決着したわけですが、
勝敗の分水嶺となったのが、その前の回の攻防だったのは間違いありません。
つまり9回ウラ。1点を追う読売の攻撃。
先頭の村田修一がフェンス直撃の二塁打で出塁すると、
続く高橋由伸も三遊間を破る安打で一、三塁と同点どころか逆転機を作り出します。
ここで打席には坂本勇人。
そして物議を醸した「あの一球」が生まれます。

能見の変化球を叩いた打球は左翼線への飛球に。
落下地点はフェアかファウルか際どい場所でしたが、M.マートンはこれを捕球。
打球の深さから、三走の村田は難なく生還を果たしました。

リードを守りきれなかった能見はここで降板。
ダッグアウトへ引き上げた際には、
ベンチを蹴りつけ、グラブを叩きつけ悔しさと怒りを隠し切れませんでした。

というのが一連の流れ。

それから一日が経ち、
「マートン邪飛をうっかり飛球→それにノウミサンがブチギレ」みたいな話になっていたので、
おいおいそれはさすがに違うやろと思っているところです。

■マートン不可解走塁死…九回の捕球も?(デイリー)

まず、マートンの判断について。
確かに邪飛を捕球してはいけない状況だったのは間違いない。
ベンチからの指示もそうだったらしいし、マートン自身もそれは把握していた。
ただ、如何せん飛んだ場所が場所である。
走りながら落下点へ入りつつ、そこがラインの内か外かを瞬時に見極めることなど可能なのか。
ちょうどこのプレイはツイッターを見ながらだったので、
タイムラインにも「何で取った?」という声もチラホラ見かけられたのだが、
それこそ見送って万が一フェアだったら「マートンwwwwwww」状態だったはず。
仮に、もっと守備に長けた選手であればいち早く落下点に入り、
ひと呼吸置いてからの判断が可能であれば見送ることもできたかもしれないが、
マートンにはあれが限界だったように思う。

それからノウミサンについて。
あれだけ怒るのも、リードを守り切れなかった自責の念に駆られてのものだろうし、
きっとそうであろうと信じている。
間違いなくバックの「拙守」に対してのものではないと願いたい。
ましてノウミサンとマートン....

ただ、悲しいかな帰宅部の僕にはグラウンドからの視点も持ちあわせていなければ、
投手の心情というのもわからない。
そこで会社の野球経験者(しかも投手)に聞いてみた。すると。
「あの飛球は見極められる。投手とすれば、あれ捕られたら怒りたくもなる」とのことだった。

ナンダッテーwww



この最悪の幕切れを防ぐ方法はなかったのか。
唯一、できたとすれば「9回にマートンを下げて守備を固める」ことだったと思う。
なぜ、やらなかったのか。いや、できなかったのか。

それはベンチの顔ぶれを見れば納得せざるを得なかった。
この回から今成亮太を下げ浅井良を右翼手に起用したことで、
残りの外野手は腰に不安を抱える狩野恵輔、
ふくらはぎ痛で先発を外れている福留孝介、そして代打専の桧山進次郎....
出せる駒がなかったのだ....
強いて言えば坂克彦が控えていたため、
中堅手として起用し藤川俊介を左翼手へ回すことも可能だが、
本職ではない選手を配置していたのでは本末転倒である。
守備固めが2枚必要なスタメンの布陣を敷いておきながら、
守りを計算できる駒を1枚しか置いていない、まさしくベンチワークのミス。
確かこのカードの途中か直前まで田上健一を残していたはずだが、
この試合ではすでに一軍登録を抹消されていた。

標準クラスの外野手であれば、
もしかしたら坂本の飛球も正しく判断できたかもしれないし、
さらに悔やまれるのは村田のあの打球で二塁を許さなかったであろうこと。
村田の件に関しては確実にそれが言えるのがもどかしい。



「タラレバ」は勝負事において禁物だが、
ひとつだけ言えるのは「あの局面であんなとこに打球が飛ぶとか野球おもしろすぎるやろ」ということ。
エースの熱投、ポカもありながら打線の軸を務める左翼手の判断、そして終戦....

また一つ、死ぬまで忘れないであろう試合が増えました。

<参考>