◆阪神11R ジャパンCダート
◎エスポワールシチー

世代交代の年、と位置づけたが..
7歳馬エスポワールシチーが最後の力を振り絞る。
今なおダート界のトップクラスで互角以上に戦えているにもかかわらず、
物足りなさや衰えを感じてしまうのは、ただ全盛時の強さが圧倒的すぎただけ。
努めてフラットな目線で見れば、
「今の」エスポワールシチーを負かすのも簡単なことではないことに気づけるはずだ。

エルムSなどその最たる例だろう。
新興勢力ローマンレジェンドに屈したあたりはいかにも時代の移り変わりを感じさせたが、
斤量差が3キロありながらも最後まで抵抗したあの内容を、
「G3でも勝てなくなった」と判断するのは間違っている。

展開も絶好。
外からトランセンドが注文をつけてハナを奪いにかかるだろうが、
ダッシュが相当に遅くなっており自分の形に持ち込むまでに脚を使うことは必至。
それを余裕を持って後ろから追いかけられれば、
自らが動きたいタイミングで動くことができる。
昨年はそれで返り討ちに遭う形となったが、今年はそうはいくまい。
直線半ばでトランセンドを競り落とし、あとは後続の追撃を振り切れるか。
「絶対に勝ち切れる」とまでは言いがたいが、粘り腰を見せてくれるはずだ。

05→08年と2回このレースを勝ったカネヒキリの再現あるで。

○ニホンピロアワーズ
▲ワンダーアキュート

相手は2枚。
メキメキと力をつけている(おれの)ニホンピロアワーズ。
昨年は1角でトランセンドに前をカットされる不利もあって9着に終わったが、
あれから1年が経ち雪辱の時がやってきた。
控えて味があるタイプではないことは鞍上もわかっているはず。
外枠からでも積極的にいいポジションを取りに行ってほしい。

もう一頭はワンダーアキュート。
コンディションの調整が難しいタイプで(というか厩舎の手腕か?)、
なかなかコンスタントに成績を挙げられていないが、
昨年のJCダート2着、そして今年のフェブラリーS3着と、
流れの厳しい中央のG1で確実に脚を伸ばしてこられるタフさが心強い。
極端に外を回される形にならなければ。



ローマンレジェンドは初めてのG1。
ダート馬ながら瞬発力に長けたタイプという印象が強く、
最後のひと踏ん張りを要求された時にどこまで..という観点で今回はパス。
武蔵野Sで変態的なパフォーマンスを見せたイジゲンは東京マイル専用機と疑っておく。
むしろ捨て身の追込み策でハタノヴァンクールが気になるが..時計が速いとしんどいかな。