小倉記念といえばメイショウカイドウかもしれない。
いや、小倉競馬といえばメイショウカイドウなのかもしれない。

しかし、先週のエドモンダンテスじゃないですけど、
いわゆる「小倉大好きっす!」な馬は他にも結構いるんですよ。

今週の主役・ロサードもそんな一頭。

「小倉で生き残る道を見つけた男」
■ロサード(栗東:橋口弘次郎厩舎)

決してローカル専用キャラではありません。
新馬→新潟3歳Sの連勝を決め、
その後はヨレヨレではあったものの日本ダービーにまで駒を進めたエリート。
4歳(旧表記)で京阪杯を勝つなど、実力は確かなものがありました。

ただ、一線級を相手にGIで戦うとなると、
実力的にやや厳しい部分があったのも確か。
5歳時に安田記念に出走した後、
一戦を挟んで初めて小倉の地に足を踏み入れました。

2000年の北九州記念。トゥナンテの2着。

・・まったく覚えてへんww

その後、小倉記念でもミッキーダンスの3着と善戦し、
小倉巧者ぶりの片鱗を見せつけます。
翌年の小倉記念で念願の「小倉重賞初制覇」を成し遂げると、
2年後にも小倉記念を制覇。

結局、小倉では重賞ばかり走って通算【2.3.1.1】と、
非常に優秀な成績を収めました。

■2000年
・北九州記念/2着(9番人気)
・小倉記念/3着(6番人気)

■2001年
・北九州記念/2着(1番人気)
・小倉記念/1着(2番人気)

■2002年
・北九州記念/2着(1番人気)
・小倉記念/5着(1番人気)

■2003年
・小倉記念/1着(4番人気)

4年にわたって優勝争いを繰り広げるなど、息の長い活躍。
小さい体で、まさに無事是名馬を体現してくれました。

・・と言えば聞こえはいいんですけど、
この成績を見ると「ローカル大将」的なイメージがどうしても拭えないw
GIだと強い相手に歯が立たないので、
小倉にやってきて威張り散らす感じ。
「オレはなあ、テイエムオペラオーと勝ち負けしてきたんやぞ!」みたいなw
(負けてばっかりやん)

知り合いのいない所だと急に強気になれる気持ちはわかりますが、
まさにそんな心境だったのではないでしょうか。

もしくは、GIで自分の限界を悟り、
だからこそせめてローカルではつまらない競馬はできないという、
意地を見せていたのかもしれません。

小倉記念に出走する馬の中には、
GIの舞台をはるか先に見つめる上がり馬が多くいます。
彼らはそれこそ、見果てぬ夢を目指して全力で駆け上がろうと必死。

一方でロサードは、GIの厳しさを身を持って経験してきた。
生き残りをかけ、小倉で奮闘してきたその足跡を振り返ると、
大舞台を知る者の悲哀を感じずにはいられないのです。

結局、重賞5勝という立派な成績を引っ提げてスタッドインしたロサード。
決して彼の歩んだ道は間違いではありませんでした。
たとえ、産駒の稼ぎ頭がメスナー(特技:爆走)であったとしても・・

(※少し加筆、推敲しました)