久々に顔から血の気が引くほどのショックを受けた。
だから眠くても久々に野球のことを書く。

■現役引退選手について(阪神タイガース公式)
阪神タイガース 赤星憲広選手(33)が今季限りで引退することとなりましたので、お知らせいたします。

■赤星選手が引退記者会見(阪神タイガース公式)


一時代を築いた選手の引退というものはどの球団であっても寂しいものだが、
それが予期せぬ形で、しかも阪神の選手だと衝撃の度合いも大きい。

ましてやそれが赤星憲広なのだからなおさらだ。

戦力的にも非常に頼りになる選手だったし、
「日本一、足が速い」と胸を張って誇れる選手だった。
170cmに満たない小さな身体、やせこけた頬で見せるガッツあふれるプレーは、
同じく華奢な私にとって勇気づけられたものだった。

思い出に残っている試合がある。
03年の・・いつかは忘れたけど横浜戦。
まだライトスタンドでメガホンを叩きながら応援していた時期だった。

誰が打ったかも忘れたが三塁線を破る長打コースの打球で、
一塁走者だった赤星は瞬く間に二塁を蹴ると、
迷わず三塁も蹴ってホームへ突入。
カットマンの遊撃手・石井琢朗が、
本塁ではなく三塁を振り返るほどのタイミングだったのだが、
トップスピードに乗った赤星は止められない。

石井からすれば「いない!?」って感じだっただろう。
結局、バックホームすらできずに生還。
いっしょに見ていた友人とは、
アホみたいに「速えぇぇぇーー!!」としばし絶叫。
まさに、走塁だけでお金を払う価値のある選手だった。

・・・・・・
それだけに、体に不安を抱えながらプレーする近年の姿は痛々しいものがあった。
引退を決めた理由も、
再発することで生命に危険を及ぼす可能性があるとあっては仕方ない。

名残惜しいが、これ以上は無理を望んではいけない。
本当にありがとうございました。お疲れ様でした。

体は小さくても、大きな大きな赤い星でした。