■レース結果(クリックで拡大表示)
0322nakayama11










「皐月賞ではこの馬に乗りたい」。
岩田康誠の偽らざる本音が、▲アンライバルドの成長ぶりを物語っていた。
特に気性面での進歩は目覚ましいものがあった。
「この馬場では前に行かないと」と判断した鞍上の指示に応え中団を確保。
手綱を押して出ていったが、
それに過剰に反応することもなく、
ほんの少し頭を上げる素振りを見せた程度で折り合いをつけられた。

前走まではピリピリしたところを見せていただけに、この成長は大きい。
これならポテンシャルを余すことなく発揮できる。
皐月賞も、日本ダービーも見えてきた。

元から定評のあった切れ味の鋭さも再確認。
「良」発表でも渋った馬場で、上がり3Fが34.5秒。
道中がどっぷり緩んだのも影響しているが、
ラスト2F11.4 - 11.5秒を中団から突き抜けるのだから、
いかにゴーサインに俊敏に反応しているのかがわかる。

どちらかといえば日本ダービーの舞台が似合いそうだが、
超スローに強い、いい脚が一瞬しか使えないタイプの可能性も。
ちょうど父のライバル・サクラプレジデントがそうだったように。
でも、まだどう化けるかわからないし、
とにかく期待の好素材が人気に応えたのだから祭りムードに乗っておこう。

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粒ぞろいと言われる今季の3歳牡馬だが、
皐月賞トライアルを終えたところで「3強」の構図ができあがった。

共同通信杯・きさらぎ賞・弥生賞、そしてスプリングSと、
主要ステップレースで1番人気馬がきっちり結果を残したことで、
対抗勢力との差が徐々にはっきりと見えてきた印象。
トーセンジョーダンやアントニオバローズなど、
順調さを欠く馬が多かったのも原因のひとつだろう。

ロジユニヴァース、リーチザクラウン、アンライバルド。
そしてジョッキーは横山典弘、武豊、そして岩田。
どの馬が勝っても、クラシックホースの称号にふさわしい。

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うまく流れに乗れば勝ちまであると思っていた◎リクエストソングだが、
直線入り口で勝ち馬より後ろにいるようではノーチャンス。
道中もスローペースに戸惑いハミを噛んでしまっていて、
これまでのレース巧者ぶりがウソのような、
チグハグな内容に終わってしまった。

3着の○フィフスペトルも勝ち馬と同じ上がりの脚は使っている。
距離に対する融通も利くし、大崩れがない。
ただ、皐月賞・日本ダービーでどうか?と言われると、
ちょっと「器の大きさ」で物足りない印象も。
皐月賞は5着くらいの予感。