そういえば、中山記念を最後に現役を引退する予定だったディアデラノビアが、
脚部不安を発症したため、このまま繁殖入りすることになったらしい。
鮮烈なデビュー2連勝から桜花賞TRの連闘、
4歳時には芸術的3着連発とエピソードには事欠かない名牝だった。

Dia de la Novia

最初はまったく意味のわからなかった馬名。
スペインには4月1週の日曜が「恋人の日」と呼ばれており、
男性が彼女に花をプレゼントする習慣があるという。
日本ではちょうど桜の咲く季節。
残念ながら桜花賞に出ることはできなかったけど、
シーザリオ・ラインクラフト・エアメサイア・・
名だたる同期生たちよりも長く現役でい続けられたのは誇るべきこと。

・・・・・・
さて、春の阪神開催が始まります。
「春の」という形容にはおおよそ相応しくないほど毎日寒いですけどね・・
開幕週は阪急杯。昨年はプリサイスマシーンとエイシンドーバーの同着でした。

■アグネスラズベリ
中間アクシデントがありピザって出てきたシルクロードSは参考外。
阪神1400mは重賞2着の実績もある。
ただ多頭数で開幕週となるとどうしても後ろから行く脚質がネックに・・

■オースミダイドウ
長期休養明け2戦が淡白な内容に終始。
特に変わり身が期待された前走でも勝ち馬から3秒近く離されてブービー負け。
距離短縮に望みを託したいところだが・・

■キンシャサノキセキ
重賞で人気を集めては期待を裏切り続けてきた。
前走の京都金杯も2番人気10着。まともに引っ掛かって末を失くした。
今回、久々に手綱を取る安藤勝己はタメる競馬を示唆。
新味が出ればいいが・・
そもそも意図通り、抑えることが可能なのか?

■シンボリグラン
久々ダートの根岸Sは大敗。
得意の芝1400mに戻って一変を期待したいところ。
同コース同距離の、昨年の阪神Cでも折り合いを欠いていた。
ポイントはそこに尽きる。リズムよく走れれば差はない。

■スズカフェニックス
阪神Cはさすがの決め手。直線勝負でまとめて差し切った。
あの再現なるかどうか。
単純に59kgで開幕週。条件が厳しくなるのは間違いない。
そこで武豊がどんな手を打ってくるか・・おいそれと逆転は許すまい。

■ハイソサエティー
コツコツと条件戦を勝ち上がってきた関東馬。
形の上では昇級戦になるが、
3走前に京都金杯3着のカネトシツヨシオーとい0.1秒差で走っており、
通用する下地はあると言える。

■フサイチリシャール
1400mで一発があるならこの馬。
密かに注目されていた鞍上は川田将雅に決まり、ますます魅力的に。
ただ年明け初戦になるだけに重めが残りそうな不安も・・
調教は十分に積んでいるようだが。

■マルカフェニックス
未勝利戦から4連勝でオープン入り。
ちょっと前のアンバージャックを思い出す勢い。
あの馬も昇級初戦の京阪杯で重賞初制覇を成し遂げた。
当時の鞍上は奇しくも乗り替わりの武幸四郎。

■ローブデコルテ
京都牝馬Sは屈辱の単勝11番人気。
それでも58kgを背負いながら何とか掲示板は確保した。
血統的にはこれくらいの距離が向く。
流れに乗れれば直線、上位争いへ。

■ローレルゲレイロ
東京新聞杯で念願の重賞初制覇。
前走時もデキのよさが際立っていたが、変わらず好調を維持しているようだ。
テン乗り四位洋文にも先行策の指示は行き届いている模様。
今回も、先制あるのみ。

・・・・・・
ところで阪急杯は大挙62頭もの特別登録があった。
中には明らかに別カテゴリで活躍する馬のエントリーも。
昨今の除外ラッシュのあおりで、
ここで弾かれて除外の権利を獲ってから目標のレースへ再び登録・・
という手法がもはや定石になっているようだ。

特にダート戦は番組数が少ないせいで、ゲートイン自体が非常に狭き門に。
ナナヨーヒマワリとかラッキーブレイクとかは絶対来週の仁川S狙いでしょ(笑

これってお互いにとって、決して有益な方法ではないよなあ・・
主催者側としては、
本来は救済策として講じている「権利」を乱用される形になってるし、
厩舎サイドとしては出走の意志がないレースに登録せざるをえない。

で、それを逆手に取った陣営は、
権利取りが目的のはずのレースに出られてしまい、
まったく適性外の番組を使わざるをえなくなることも・・条件戦ではしばしばある。

うまくいっていないことを正すのは大変だけど、
さすがに目に余る状況が続いているだけに放置しておくわけにはいくまい。