ガンバ大阪1−0大分トリニータ

雨の万博。後半ロスタイムの起死回生弾・・
「あの試合」を思い出さずにはいられなかった。

2006年11月26日。京都パープルサンガ戦。
勝たなければレッズの優勝が決まるという中、
2−2で迎えた試合終了間際にマグノアウベスがゴール。
最終節の直接対決に望みをつなぐ、劇的な勝利だった。

状況は当時とさも似たり。
試合数こそ残されているが、首位レッズとの勝ち点差「6」を考えれば、
もう1試合も落とすことはできない。
スコアレスドロー寸前で飛び出したバレーのゴールは、
逆転優勝へかすかな望みをつなぐ、まさに値千金の一撃だった。

ベタ引きのトリニータ守備陣に対し攻撃が停滞する中、
単独でドリブルを仕掛け突破を図るなどまさに孤軍奮闘。
「個の力」で1点をもぎ取った決定力は、
今さらながらではあるが昨年のマグノアウベスのような、
風格を感じさせるようになってきた。

・・・・・・
そう、バレーの孤軍奮闘で手に入れた勝利。
勝てたからよかったものの、もしあのまま0−0で終わっていたら、
ただ何となく90分が過ぎただけのゲームになるところだった。

見ていて、攻撃がとにかくもどかしい。
確かにボールはよくつながっている。ポゼッションはできている。
だが、「動かない」。チームとして「生きている」感じがしない。

ツートップの足元を狙うパスはことごとく読まれ、
かといってラインの裏、相手の急所を突くボールは出てこない。
下がったラインの外から、半ば強引に狙うミドルシュートもごくまばら。
1対1を仕掛けられる選手も「勝負」に出る場面はほどんどなかった。

パスワークについては受け手と出し手、双方に問題があるのだろうが、
リーグ後半戦で消耗の激しい現状で、
序盤のようなスペクタクルあふれるボール回しを期待するのも酷かもしれない。
あのオシム監督も、
「体が疲れると頭もいいアイデアが浮かばなくなる」と話している。

もうゲーム内容なんて問える時期ではない。
標榜する機能的なパスサッカーが望めないのであれば、
積極的なシュート、ドリブルで状況を打破すべきではないのか。

それこそ、日本代表が格下と戦うときと同じ課題が今ガンバにも突きつけられている。

最後のゴールシーンだって、
寺田紳一の大雑把なフィードが、つぶされたシジクレイの足に当たって、
たまたまバレーのシュートコースに転がり込んだのが決勝点につながった。

それが「目指す形と違うから」といって喜ばないのか?
ゴールが決まった瞬間、ベンチの控え選手も一緒になって大喜びしたではないか。
今ほしいのは、結果だけ。
「理想」と「現実」の間で葛藤するのも、そろそろ終わりにするべきだ。

まだ戦いは2ヶ月も残っているのに立たされた崖っぷち。
まずはどうにか踏みとどまることに成功した。
可能性がある限り、あきらめることは何もない。

万博の雨は冷たかった。
これでもしスコアレスのまま終わっていたら、
どれだけテンションを下げて帰路につかなければならなかったかを想像すると、
あまりにゾッとする。

勝ってよかったよ、ほんまに。