差し−差し決着の平安Ｓ。
歴史書に新たな一ページが刻まれたと言っても大げさではないぐらいだ。
確かに、バックストレッチでタイキエニグマ福永祐一が思い切って動いた。
そのため、先行勢は思わぬところで脚を使わされることに。
実際、◎エイシンラージヒル鞍上の秋山真一郎は、
「途中までニヤニヤしながら乗ってたけど、動きたくないところで動かなければならなかった」
と振り返っている。
レースの上がり３Ｆが11.8-12.3-12.5秒と徐々に遅くなっているのが、
消耗戦の質を持ったレースだったことを証明しているのでは。

とはいえメイショウトウコンの豪脚は規格外だ。
３角から外を回って、叩き出した上がりが35.1秒。
正直言って強すぎる。
京都1800ｍで外をブン回して差せるなんて、相当な力がないとできない芸当。
似た位置取りから脚を伸ばした２着の△サンライズバッカスが、
外からねじ伏せられているわけだから、これは相手が悪かったとしか言いようがない。

３着以降は例年通り先行勢が健闘。
特にタイキエニグマは奇襲に成功したと思ったが、
結果的に差し馬の決め手を誘発することになってしまった。
それでも、レースを面白くした立役者ではあった。
○フィールドルージュはズブすぎる。
現状では少頭数か東京コースくらいでしか活躍は難しそう。
それだけにフェブラリーＳに出られれば期待できるわけだが、
賞金的に出走は困難か。
【投資：2400円　回収：0円】


◇中山11Ｒ　ＡＪＣＣ
１着･･マツリダゴッホ――――56横山典弘
２着･･インテレット―――――56後藤浩輝
３着○シルクネクサス――――57松岡正海
･･････
４着◎インティライミ――――57柴田善臣
５着･･ジャリスコライト―――56北村宏司
９着▲グラスポジション―――57蛯名正義
10着☆チェストウイング―――57吉田隼人

明け４歳マツリダゴッホが５馬身差で圧勝。
道中はタテ長の４番手を追走し、
動きたいところでいつでも動ける位置取り。
少し早いのではと思えるくらいのタイミングで先頭に立つと、
直線では後続を引き離すばかりだった。

Ｇ２とはいえ低調なメンバー構成。
新しい力の台頭を許すのも仕方ないという状況だったが、
準オープン勝ち直後で圧勝を飾られるとは驚きである。
少し首の高いフォームは誉められたものではないが、
さすがはサンデーサイレンスのラストクロップ。
先週のトウカイワイルドに続き、
今年もサンデーサイレンス産駒の底力は衰えることを知らない。

個人的な思い出としては、
この馬が新馬勝ちを果たした時に札幌競馬場で見ていた縁がある。
一昨年の夏のこと。
あの夏は小倉でメイショウサムソンの勝ち上がりも見届けたし、
もしかしたらＧＩに手が届くかも！？

＝＝＝
２着は出遅れたインテレット。
最後方でマイペースの競馬に徹し、
直線で先行集団の脚が上がったところを猛然と追い込んできた。
○シルクネクサスはうまく馬群を捌いて伸びて３着。
今のデキでこのメンバーなら十分やれると期待していたが、及第点だろう。

◎インティライミは今後どうすればいいのだろう。
気分よく逃げているように見えたが、
柴田善臣のコメントにもあった通り、かなり気負っていたようだ。
不振の馬がやがて折り合いに苦労し、
このまま立ち直れないというパターンも少なくないだけに心配。
とりあえず距離は短くするべきか。

ジャリスコライトもマイル戦で見てみたい馬。
この敗戦を悲観する必要はないだろう。
ところで☆チェストウイングはシンガリに終わったようだが、
何かアクシデントでもあったのだろうか？
【投資：2100円　回収：0円】