ちょっと天皇賞が心配になってくる。
伝統のG2日経新春杯は12頭立てで行われるが、
そのうちちょうど半分の6頭が条件馬。
中には500万下を勝ったばかりのダークメッセージがいるなど、
いくらハンデ戦とはいえメンバーが小粒すぎる。
ディープインパクト、ハーツクライが引退し、
再び「無法地帯」となっている古馬王道路線を象徴しているようだ。

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その中で、昨年の勝ち馬アドマイヤフジは貫禄を見せたいところ。
休養明けで臨んだ有馬記念でも大きく負けることはなく、
ブランクの影響を心配することはなさそうだ。
ハンデも他が軽いとはいえ57.5kgなら全く問題ない範囲。
故障が相次ぐ「ディープ世代の生き残り」として、胸を張って天皇賞へ行きたい。

本当ならオースミグラスワンはもっと高く評価されているはず。
しかし、夏以降は完全に精彩を欠いており、前走の鳴尾記念にいたってはシンガリ負け。
得意の京都で巻き返しを図りたいが、2400mはやや長いか。
アドマイヤフジから1kgしかもらえなかったハンデもちょっときつい。
期待できる材料は「新春杯男」四位洋文のイン突きくらいか。

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いずれにせよ低調なメンバーにおいて、キラリと光る血脈の主。
それがトウカイエリートである。
あの名馬トウカイテイオーの半弟で、父はサンデーサイレンス。
気性の難しさもあって出世が遅れたが、
明け7歳にしてついに重賞のステージに立つ。
陣営は「ぜひ天皇賞に行きたい」と意気込んでおり、
このハンデG2を射止めればGIに駒を進めることも可能になってくる。

05年の秋ごろから、ずっと1000万下で惜敗を続けてきた。
当時は毎回のように堅軸として信頼を寄せてきたが、
徐々に特性がつかめなくなり、いつの間にか準オープンさえ卒業。
馬券的に手を出しづらくなった途端に出世街道に乗った。

思えば、サンバレンティンが福島記念を勝ち、
リュウヨウが牡馬相手の1000万下特別を勝ってしまうなど、
「お手馬」たちはそれぞれの形で出世を果たしていった。
トウカイエリートもまた然り、である。
そんな時の流れを感じながら、トウカイエリートの健闘を祈ってみよう。

◇日経新春杯 主な出走馬
アドマイヤフジ――――57.5福永祐一
オースミグラスワン――56.5四位洋文
サイレントディール――56和田竜二
トウカイエリート―――54赤木高太郎
トウカイワイルド―――54安藤勝己
メイショウオウテ―――55岩田康誠