d74cf377.jpg阪神競馬場が改装中のため、今年は6月にも京都開催が行われる。
ホームグラウンドでの開催が増えるのは喜ばしいこと。
もっとも、足を運ぶ機会があるかどうかはわからないが・・
さて、そうなると当然GI宝塚記念も京都で行われることに。
いよいよ世界制覇を目指して旅立つディープインパクトの壮行戦として、
注目を集めるのは間違いない。
舞台は天皇賞と同じ京都コース。
そして距離は折り合いに関して心配無用の2200m。
はっきり言って、負ける要素はどこにも見当たらない。
だからこそ、余計とも思われる一戦を陣営も使うのだろう。
菊花賞以来の「単勝100円」が再現される可能性も低くない。

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お決まりのワンサイド色が今回、さらに濃くなりそうな理由。
それは相手があまりにも揃わなさそうな予感が漂うからだ。
天皇賞でわずかに抵抗するシーンを見せたリンカーンこそ参戦予定だが、
いかんせん2200mで逆転を望むのは酷というもの。
シンガポールでひと足早く海外GI制覇を成し遂げたコスモバルクは、
残念ながら検疫でアクシデントが発生。
出走できるメドは立ったものの、現地に余計に滞在せざるを得なかった誤算は大きい。

昨年のダービー2着馬インティライミは本調子を欠いたまま再度の戦線離脱。
4連勝でG2目黒記念を制したポップロックも体調面が不十分ということから、
休養に入ることが決定した。
一応、前哨戦として位置づけられている金鯱賞を勝ったのはコンゴウリキシオー。
展開面の利が大きかったのは明らかで、
紛れの少ないであろう京都2200mで再びの逃げ粘りを期待するのは難しい。
最後の頼みの綱としてにわかに期待されたメイショウサムソンも、
早々と不出走が決まった。ネオユニヴァース・チャレンジはなしか。

新潟大賞典で重賞タイトルを手にしたオースミグラスワン陣営は早くから宝塚記念回避を名言。
もっとも、アクシデントで今週出走予定だったエプソムCにも出ないのだが・・
エプソムCで人気を集めそうなマチカネキララが勝ったとしても、
大目標として設けられているのは秋の天皇賞。
恐らく夏のグランプリには見向きもしていないはずだ。
せめてクラフトワークあたりが復調の兆しを見せてくれれば、
逆転候補としては厳しいまでも馬券検討の妙味には一役買ってくれそうだが。

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あとは、安田記念組からどれだけ出走しそうな馬がどれだけいるか。
アサクサデンエンあたりは距離もこなせそうで、出て来れば面白いのでは。
ただ、仕上がり途上と見られた中での2着激走。反動が心配。
そんな中、カンパニーが出走予定との情報が心躍らせてくれた。
実績がないだけに距離はやや心配ではあるが、
2000mの大阪杯を制すまで守備範囲は広がっている。
ローテ的にもゆとりがあるし、安田記念はまったく競馬をしていない。
何より、京都外回りというコースがたまらなく魅力的。
ディープインパクトには遠く及ばなくとも、
小さな衝撃を与えられないものかと期待している。

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ここ数年は藤沢和雄勢やタップダンスシチーのおかげもあり、
宝塚記念の存在意義も十分に示すことができていた。
しかし、残念ながら今年はディープインパクトの滑走路でしかない。
ムードとしては94年ビワハヤヒデの時に似ているのかも。
そうなると、やはり期待は「勝ち方」に寄せるしかない。

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[参考URL]
□『いろいろ心配…2006年宝塚記念』 by 競馬SevenDays
□『メイショウサムソンとディープインパクトと宝塚記念』 by GIGEKI -smile again-