世界を視野にとらえたのはカネヒキリだけではなかった。
UAEダービーを目指すフラムドパシオンがヒヤシンスSを圧勝。
初ダートだった前走で2.4秒もの大差をつけ、
父クロフネの域に迫る産駒の登場を期待させたが、
この勝ちっぷりなら本当にそれを期待していいのかもしれない。

予想外のスローでレースは流れ、
序盤は鞍上との呼吸も少し乱れていた。
直線に入ってからは前にズラリと壁ができ進路を失ったが、
武豊が冷静に外に持ち出すと、馬なりであっさりと先頭に。
終始楽な手応えのまま2着マンオブパーサーに3馬身半差。
器の違いをまざまざと見せつける結果となった。

武豊をして「3歳でこれだけ走る馬はなかなかいない」と言わしめた。
この時期に海を渡って力を出し切るのは難しいかもしれないが、
フラムドパシオンなら、そして角居勝彦厩舎ならば、
砂漠の競馬場から朗報を届けてくれるかもしれない。
逆にこの馬でもドバイで勝てないようなら、
これから先に望みを託せる存在はもう現れないのではないだろうか・・
そう思えるほど、自分の期待は高まっている。
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◇東京10R アメジストS
1着○マチカネオーラ――――55藤田伸二
2着▲タガノデンジャラス――55安藤勝己
2着・・マイネルデュプレ―――56柴山雄一(同着)
・・・・・・
15着◎マイティーカラー―――53北村宏司

≪回顧≫
輸送熱による取消明けだった前走を叩かれて、
○マチカネオーラが順当に良化。
中団から直線でも内を突くソツのない競馬で準OPを脱出した。
反対に▲タガノデンジャラスは大外から豪快な伸び脚。
勝ち馬には完敗だったものの、安定して末脚を使えるようになってきた。
驚かされたのはマイネルデュプレのプチ復活。
かつて共同通信杯を制したのと同じ舞台で同着の2着に入り、波乱を演出。
◎マイティーカラーはやや行きたがるところもあったし不利もあったが、
それにしても負けすぎ。そろそろ引っ込めて立て直すべき。
(投資:2100円 回収:0円)


◇東京12R 甲斐駒特別
1着☆ウインディグニティ――57.5福永祐一
2着◎カームブレイカー―――55吉田豊
3着・・ミュゲドボヌール―――51津村明秀
・・・・・・
7着○キラリダイヤモンド――53柴山雄一
8着▲ギミーシェルター―――55柴田善臣

≪回顧≫
☆ウインディグニティがトップハンデをものともせず連勝。
距離は1F短くなったが、
ゴール前で計ったように差し切った。この決め脚は本物。
2着には外から伸びた◎カームブレイカー
思った以上に後ろからの競馬になったが、どうにか連対圏へ突入。
○キラリダイヤモンドはうまい好位から流れに乗ったが、
直線で息切れ。休み明けが良くなかったか。
▲ギミーシェルターは続けて凡走。
牡馬相手では分が悪いのか、それとも今なら中山のほうがいいのか??
(投資:2300円 回収:8980円馬連☆◎4490円×200


◇京都11R 斑鳩S
1着・・カネトシディザイア――55柴原央明
2着・・シンデレラボーイ―――57川島信二
3着◎ニホンピロキース―――57熊沢重文
・・・・・・
4着▲モンローブロンド―――55秋山真一郎
7着○キョウワスプレンダ――57佐藤哲三

≪回顧≫
京都のメインは大波乱。
ブービー人気のカネトシディザイアが積極的に先行し、
スローペースを味方に押し切った。
遅い流れになれば切れ味が生きてくるだけに、
先行策でそれをうまく発揮させた柴原央明の好騎乗。
どうやらこれがラストランだったとか。
3歳時からクラシック路線に乗りながら、
晩年に準OPを2勝するなど息の長い活躍が目立った。

◎ニホンピロキースの発馬がどんどん悪くなっているのは気がかり。
熊沢重文が最大限の工夫を凝らして3着まで持ってきたが、
これでは今後安心して馬券を買っていられない。さあ困った。
青鹿毛▲モンローブロンドは太め感のない馬体に見えたが、
数字を見るとまだ重めが残っている模様。
距離も1F長いように思われ、絞れて短縮なら条件次第で次走を狙いたい。
○キョウワスプレンダはパドックからチャカチャカ。
レースでも好位から伸びずバテずで物足りない結果に終わった。
(投資:2500円 回収:0円)

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京都12R終了後、松永幹夫の京都競馬最終騎乗セレモニーが行われた。
惜しくも最終レースはクビ差の2着に終わったが、
温かい雰囲気の中で花束の贈呈などが行われた。
この日は10R琵琶湖特別で、トウカイカムカムを勝利に導いた。
名手の騎乗もラスト1週を残すのみ。寂しくなるな・・