今季クラシック世代がラストクロップとなるサンデーサイレンス産駒。
しかし、期待馬マルカシェンクの戦線離脱などもあって、
例年ほどの猛威は振るえないままクラシック戦線は本格化を告げた。
始動時期を早めたクラシック候補たちが激突する共同通信杯。
その有力馬と目される3頭も、いずれもSS産駒ではない。
しかし、3頭がすべて「SS3世」なのだから、
その血脈はやはり偉大だ。

4連勝で2歳王者に登り詰めたフサイチリシャールの母は、
重賞4勝、GI2着3回の名牝フサイチエアデール。
札幌2歳Sの勝ち馬アドマイヤムーンも、
エンドスウィープ×サンデーサイレンスの血統構成。
昨春の変則二冠牝馬ラインクラフトと同じである。
そして、新潟2歳Sでシンガリ一気を決めたショウナンタキオンの父は、
SSが送り出した傑作の一頭、アグネスタキオン。
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またラジオたんぱ杯2歳Sを制し、
クラシック有力候補に名乗りを上げたサクラメガワンダーのBMSもサンデーサイレンス。
やはりクラシックを目指す上で、
日本競馬に大きな転換期をもたらした名種牡馬の血は不可欠なのだろう。
三冠馬ディープインパクトや、グランプリホース・ハーツクライなど、
サンデーサイレンス産駒はまだまだ活躍中。
しかし、時代は確実に動いているということを。
共同通信杯で上位を争う3頭が示すのではないだろうか。
「SS3世」の時代が、もうそこまでやってきている。

≪共同通信杯出走馬一覧≫
アドマイヤムーン―――57武豊
アンバージャック―――56小野次郎
ショウナンタキオン――57田中勝春
フサイチリシャール――57福永祐一
ブラックバースピン――56松岡正海
マイネルグロリアス――56藤田伸二
マシーン―――――――56吉田豊
マッチレスバロー―――56後藤浩輝
マルタカアーサー―――56D.バルジュー
モエロタケショウ―――56北村宏司
ヤマタケゴールデン――56池田鉄平